GDP

Good Distribution Practice
医薬品の適正流通基準

医薬品の流通過程における、「品質」「偽造医薬品の混入」「盗難」にポイントを置いた国際ハーモナイゼーションが問われる基準です。この対象になる事業者は医薬品製造販売業者、卸、3PL、倉庫業者(空港|港含む)、物流業者などの物流にかかわるすべての事業者です。物流業者などは国土交通省管轄と言うこともあって、省庁をもまたががったものになります。

経緯

ついに、2018年厚生労働省から通知が出ます。2014年のPIC/S GDPガイドラインから始まった流れではありますが、国際ハーモナイゼーションの波により、日本でもやっと本格導入が始まりそうです。国内の製薬(医療用、一般用)、原薬であれば全て対象、治験薬は適用してもよく、再生医療、医薬部外品、医療機器、化粧品は対象外となります。この導入のスタートアップが成功しなければ、日本は世界のクローバル標準化に乗り遅れることとなります。このGDPはこれまでのガイドラインとは異なり、この規定と現状の日本のサプライチェーンには大きな隔たりがあるので、これからがなかなか難しいところです。

概要

 

医薬品品質

製品品質が確保されていることを証明するために、貯法に則っているか 一定時間ごとの清浄度、温度、湿度、光の情報などを入手する。

重要なパラメータ(例)

温度:0度±2度で維持  ☆湿度:50%以下で維持
光 :遮光された暗室を維持
時間:上記の温度を24時間維持
手段:振動の少ない方法で輸送
量 :個包装10,000箱を重ね置きで一度に輸送
頻度:毎週火曜日、木曜日に輸送

追加要件

情報管理単位は?配送ロット、外箱単位、個装単位
取得タイミングは?1回/毎秒、1回/毎分、1回/毎時間
取得する場所は?  デリバリートラック荷室で数個、デリバリー用外箱毎、販売個装単位

課題

常温品の管理→外気温30度以上
管理すべきは倉庫ではなくて医薬品個体
どの個体で起こっているかを特定して、注意喚起や回収などを行うために管理単位をなににするかを決定する必要がある。
物流における苦情管理、逸脱管理、変更管理、CAPAを実施

考察

食品(冷凍食品)業界などでは実現されているコールドチェーンと同じようにセンサーなどを用いて概要の情報を取得する事は、技術的には難しくないが、このような要件がIoT機器の要求仕様となる。また、ビックデータになる可能性がある。

偽造医薬品混入

海外では偽造医薬品は数多く存在し、この問題解決がGDP導入の最大の効用だとされています。日本でも2017年1月に日本でもC型肝炎治療薬の偽造医薬品が発見され、大きな話題となりました。この結果、日本版GDPの施行も遅れたと言われています。

課題

医薬員の流通に関わる原薬工場から医療機関までが連携する必要がある。現在の医薬品のサプライチェーンでは3PL化が進み、あらゆる段階で専門業者が関わっている。また、日本では卸、地方卸、ゲネリックの医薬品では代理店という仕組みもあり、その事業者すべての協力が必要となる。

医薬品盗難

海外では医薬品の盗難はかなりあることではあるが、日本国内で医薬品の盗難といえば麻薬が主流であった。しかし、最近の薬品の価格は高騰して、貴金属並みの価格となっている。2017年に偽造され、国内流通したハーボニー錠の薬価は1錠約¥55,000で、28錠入りボトルの薬価は150万円を超えるものとなっている。このことから、今後、盗難は増えると考えられていて、その対策が急務である。

国際ハーモナイゼーション

30ヶ国以上がGDPを採択している。

  1. WHO:WHO Good Distribution Practice for Human Use
  2. 米国:Good Storage & Shipping Practices(GSP)
  3. EU:Guideline on Good Distribution Practice for Human Use
  4. 英国:Good Distribution Practice ( GDP)
  5. オーストラリア:Good Wholesaling Practice(GWP)
  6. 中国:Good Supply Practice (GSP)
  7. PIC/S PIC/S Guide to Good Distribution Practice (GDP) for Medicinal Products
  8. 日本:JGSP(Japanese Good Supplying Practice)|業界自主基準

事業者が必要となる対応

GDPガイドラインに沿った新たな仕組みの導入

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