Quality Metricsとは

Quality Metrics(クオリティメイトリックス)はFDAはUS国内で販売している医薬品および そのAPIの製造会社にQuality Metricsの 情報提出を義務付けています。(2016年よりData収集、2017年より報告開始を予定)製品毎、ラインごとにMetrics提出を希望されており、次の2点の的として強調しています。

・FDAの査察計画を立案時に、査察対象の優先度・査察間隔・頻度を決定する為の基礎資料
・医薬品の欠品の予測の資料

  1. FDA Quality Metrics報告対象
    医薬品(最終製品、API)とOTC医薬品。これらの医薬品の製造に係る、委託製造先、試験機関を含む
    注)次の医薬品類は現状対象外:医療ガス、放射性検査薬、輸血関連、遺伝子工学・cell培養等。   包装資材、添加剤
  2. 報告しなければいけない項目は、以下を含む最低10項目。
    ① 生産計画されたロット数
    ② 製造中・製造後(品質検査)に規格不適合になったロット数
    ③ 生産計画中、30日以上出荷判定が保留のロット数
    ④ 保存安定性試験を含めて、規格外(OOS)試験結果が判明した数
    ⑤ 出荷されたロット数、安定性試験に供されたロット数
    ⑥ ラボエラーが否定できなく、OOSとの結果になった出荷ロット数、安定性試験ロット数
    ⑦ 受領した苦情の数
    ⑧ 出荷若しくは次の工程への使用が計画された”中間体“ロット数
    ⑨ 品質照査(年次)が、照査対象期間後 30日以内に行われるか
    ⑩ 製品の年次照査の実施数
  3. FDA Quality Metrics要求項(比率を算出)
    ① Lot Acceptance Rate (適合率)
    ② Right First Time Rate (非逸脱発生率)
    ③ Product Quality Complaint Rate (製品品質苦情率)
    ④ Invalidated Out-of-Specification (OOS) Rate (OOS比率)
    ⑤ Annual Product Review (APR) on Time Rate(定時年次照査完成率)
  4. FDA Quality Metrics Option報告項目
    ① 経営者の関与
    ② CAPA効果測定
    ③ 工程能力・性能

FDA Quality Metricsなど品質システムのレポートが簡単に作成できます。

FDA Quality Metricsのたたき台を作成することが出来ます。イベントが発生した時に記録された文書ですので、あとから思い出した文章とは比べ物にならないほど新鮮で、間違いがなく、細部まで書かれています。このようなものであれば、行政に対しての報告資料という意味合いだけではなく自社の品質保証業務として、役立つレポートにになります。

また、システムから報告書などを出力すると、年間に沢山作成しなければならないレポートに一貫性を保つ事ができます。レポートをそれぞれで作成すると、そのレポート間の整合性をとるのが難しいと思います。1つのシステムから出力できれば、そのレポート間の整合性が保たれて、非常に資料作成が楽になります。実績はシステムから自動で記載する、対策はじっくり人が考えて記載する。得意技を分担する事が大事です。

利点のまとめ

  1. 報告資料作成時間がすくなくなり、より深い考察に時間が使える
  2. 経緯、内容の間違えがなくなり、照査のもれがなくなる
  3. 情報(イベント情報、工場などのマスター情報)が一元管理されているので、各報告で情報の整合性が取れる

レポート出力までの簡単3ステップ

  1. 品質イベント管理を行い、その情報を蓄積します。
  2. 出力したいレポートのフォーマットとレポートに出力したい情報の定義をQAダヴィンチに登録します。
    逸脱、変更管理などの種別、期間、年間発生件数(製品別、工場別、工程別など)
  3. レポートを出力します。

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