通知:医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施

先日、厚生労働省から「医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施について」が通知されました。

背景としては三役制度の導入後も依然として、副作用報告の遅延や承認書と製造実態の相違等の法令遵守に問題のある事例が散見されているからです。業界へのアンケートでは、三役の実態が厚生労働省が求める姿とあっていないようです。

例えば、
 「総括製造販売責任者」が一般職員で権限をもっていない
 「総括製造販売責任者」が会社の経営メンバーでない
 定期的な3役会議を実施していない
など、色々な問題点が明るみになったようです。

GQP、GMP組織では責任者という役割も多いので、その役割が製造、品質の人材の数だけは足らない場合も出てくるかもしれません。

 

平成29年6月22日 第2回医薬品医療機器 制度部会・資料3-1

 

厚生労働省通知

Warning Letter(FDA)2017.3.27

欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。

項目 GMP コンプライアンス 詳細 WARNING Letter
India 分類 API製造

FDAは、8月31日から9月4日 2016.にIndoco Remedies Limitedを査察しましたが、その際、重大なGMP違反が観察され、改善計画が不十分と判断され2017年3月27日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。

■概要
製造所名:Indoco Remedies Limited
住所:Plant II & III, L-32, 33, 34 Verna Industrial Estate Area Verna, Goa, 403722 India
HP: http://www.indoco.com/
査察対象製品: 無菌製品
WLの内容:品質管理(QMS)に欠陥が認められた。

■主な指摘事項

  • 2012~2016の1500件を超す苦情が寄せられていた。その大部分は容器からの漏れ、無菌医薬品の充填不足であった。期間に製造された製品ラインの充填機の不備によることが、原因調査で判明した。 改良がなされ漏れを起した製品は、製品検査は不検出になったが、容器へのダメージは、出荷試験では検出できず、後日 漏れが発見されることになった。これらの苦情に対して、何度もCAPAが行われたが、苦情が繰り返され、根本原因調査、CAPAが不適切であった。
  • 顧客との委託製造の取り決めで、品質に不備が認められた場合、連絡することになっていたが、多数の苦情が寄せられたにもかかわらず、適切な連絡を怠った。

WLの改善が終了まで、US への輸出、FDAへの登録申請ができない。

当該の製造所は、外国製造業者認定に下記の様に掲載されています。

Indoco Remedies Limited

業者コード(法人部分) 業者コード(事業所部分) 認定・登録番号
150515 001 AG12300236

詳細は、FDA のURLを参照願います。
https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm550321.htm

PMDA無通告査察でわかってきた製造所の課題|2017前半

PMDAでは無通告査察を一般化していますが、やはりこれまでに見られなかった製造所の課題が浮かび上がってきたようです。

ポイント1
データの信頼性、作業の信頼性を上げる活動が必要!

1.製造作業担当者は、実際の作業時に個人用メモを見て作業している。
 ・作業手順書、記録書では、実際の作業ができない。
 ・作業を担当するまでのOJTが不足している

2.試験のやり直しを逸脱としてあげていないケースがある。従って初回の試験記録を保管しておらず、やり直した理由の妥当性が不明。
 ・不適合結果が、適合となっている恐れ。

3.用途不明で出納管理されていない検体が、管理されていない冷蔵庫に置かれている。
 ・ 再試験に勝手に使用されるリスク

4.生の記録を照査や査察対応のため、別の記録様式に清書している。
 ・生の記録が廃棄されてしまう(生データ保管の必要性)。
 ・記録用紙の発行管理が不徹底。

ポイント2
基本的な工場管理の必要性を再認識を!

5.表示のない(さらに管理者が不明の)記録書ファイルや文書が、居室や倉庫に散在している。
 ・文書及び記録が管理されていない。
 ・トレーサビリティーが取れない。
 ・法令で規定された記録の保管期間の完了前に廃棄されるリスク。

6.廃棄品がずっと放置されている。

 

 

これらの根本的な原因は、

医薬品の製造工場として基本的な整理・整頓・清掃・清潔・しつけという活動の必要で有るということ、医薬品を製造する工場として、責任者による日常的な点検やパトロールなどの活動も重要である。

とPMDAでは考えられています。