人道的見地から実施される治験(承認前治験薬)に参加のためのパイロットプログラムを立ち上げ

6月3日、FDAは、癌患者のために承認されていない治療法へのアクセスを求める医師を支援するための促進プロジェクトを発表した。

FDA announces Project Facilitate to assist physicians seeking access to unapproved therapies for patients with cancer

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-announces-project-facilitate-assist-physicians-seeking-access-unapproved-therapies-patients

本年3月に FDAは “人道的見地から実施される治験”に関するguidelineを発出して、治療法がないがん患者を含め患者に、治験薬を治験終了後も投薬できる、また、治験に正式に参加しない条件でも治験薬の投与が可能にすることを公開した。

それに続き、今日、FDAのOncology Center of Excellence(OCE)は、癌患者のために承認されていない治療法へのアクセスが求められた場合に抗がん剤専門家を支援するための新しいパイロットプログラムを発表した。 Project Facilitateと呼ばれる新しいコールセンターは、FDA抗がん剤スタッフが、患者の経過観察を含む個々の患者のための拡大アクセス要求を提出するプロセスを通して癌患者を治療する医師を助ける専用窓口になることを目的にする。

FDAは2019年第一四半期に、より多くの癌患者が臨床試験に参加できるようにするための適格基準を広げるよう製薬企業に勧告を発表した。 しかし、患者が治験の要件に合わない、または治験施設から遠く離れている場合、医療専門家は拡張アクセスを通じて治験薬で患者を治療するためにFDAに許可を求めることになる。

この際、患者の治療にあっている医師は製薬企業に連絡して、治験薬の提供の合意を求める。製薬企業は医師の要求を承認も却下することも出来る。 FDAはこれらの大部分要求を承認しる予定。 このプロセスは、特に臨床試験経験がない、このような要求をした経験がない腫瘍専門医にとっては、手順が複雑であると思われる。

そこで、FDAのOCEの部長である Richard Pazdur(MD)は、曰く、「このパイロットプログラムを通じて、経験豊富なFDA抗がん剤スタッフが疑問のある医師や他の医療従事者を助け、適切な書類を作成、そのプロセスの進行役として行動して、支援します。」。

パイロットプログラムでは、FDAが個々の要求をフォローアップし、治験薬を受け取った患者の数、要求が拒否された理由などのデータを収集できるように、抗がん剤治療の要求にこたえる中心になる部局を設けた。 FDAはこのデータを使用して、そのプロセスが患者や医療従事者にどのように役立つかを判断する。 さらに、データは追加の適応症のために薬を研究するために臨床試験を開始することをスポンサーに奨励することもある。