外国医薬品製造施設への査察頻度方針|FDA

外国医薬品製造施設での製品品質と透明性を確保するための国際機関の取り組みについて
FDAは、以前から検討していた、外国医薬品製造施設への査察頻度に関する新しい方針を発表した。<これは直ちに有効になる>

FDA Statement

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on the agency’s

global efforts to help assure product quality and transparency

at foreign drug manufacturing facilities

For Immediate Release

September 5, 2018

https://goo.gl/vqTzxa

 

背景には、USに供給される医薬品、医薬原薬の製造所の多くが海外にあり、その施設(サイト)をFDAが定期的に査察を行ってきたが、その数が巨大になり、FDAが査察の資源を再分配することを決めた。さらに海外の当局との査察免除協定の発効に伴う FDAの海外査察の重きが変化したことも背景には上がっている。
今後、承認後の査察の頻度は、医薬品の持つ固有のリスクと対象になっている施設のリスクを数値化して、決めることになる。
従来の3年間隔の査察が、大幅に変わることが予想される。対象は、既登録医薬品で、定期査察対象になっている施設である。

なお;(1)事前承認、(2)承認後、および(3)原因調査査察(FDA 2017b参照)は、この方針腹は、除外される。
では、そのリスク評価をどのように行うかはFDA内部policy として発表されている。有効日は、本年9月26日である。

Understanding CDER’s Risk-Based Site Selection Model

https://goo.gl/kBEVvr

 

実際の評価。List化の手順の概略は;

使用する略称(組織名)
OS; The Office of Surveillance (略称;OS), 監視課(日本の監麻課相当)
OPQ;the Office of Pharmaceutical Quality (OPQ);医薬品品質管理室 (日本のPMDA相当??)
SSIL;Site Surveillance Inspection List (SSIL) 査察対象リスト
SSM; Site Selection Model 査察対象サイトの選別モデル

 

FDA内部policy

Understanding CDER’s Risk-Based Site Selection Model

ポリシー
1.はじめに
OPQは定義されたリスクファクターが含まれるSSMを使用してSSILを生成します。SSILは、他の査察タイプではなく、日常的な監視査察のスケジューリングのためにサイトを優先順位付けするだけである.

タイプ1コンプライアンスプログラム7356.002で定義されている監視査察プログラムの目標は、サイトが許容範囲内の品質の医薬品を一貫して製造し、FD&C法の第510条および第704条に基づく要件に基づいて医薬品を製造しています。具体的には、プログラムの目的は次のとおりです。
タイプ1の査察以外の査察の種類は、(1)事前承認、(2)承認後、および(3)原因調査査察(FDA 2017b参照)である。
•査察された企業(すなわち、サイト)が適用可能なCGMP要件に準拠して動作しているかどうかを判断し、そうでない場合は、問題の製品が市場に出ないようにするための措置の証拠を提供する。市場から問題の製品を回収等、責任を負う人(企業を含む)に対して罰則を科すこと。
•政府機関の決定に対するCGMP要件に対する企業の適合性の評価を提供する。
•法令遵守の改善のために、査察中に医薬企業に FDAの意思を提供すること。そして
•CGMP要件、規制方針、ガイダンス文書を更新する目的で、医薬品製造における現行の実践をよりよく理解する。

コンプライアンスプログラムの文脈に含まれる意図は、、SSMの1つの目標は、査察頻度を同じ様に行う、頻度を同じ様の意味は、同じようなリスクを持つsiteへの同じ頻度の査察、地理的(外国対国内)、製品タイプ(創作者、ジェネリック、 またはOTCモノグラフ)にかかわらず。

 

リスク要因として

2.1はじめに

SSMには、FD&C法のセクション510と合致するリスク要因を持ちいる。この規定は、特定のリスク要因を特定し、FDAが追加のリスク要因を次のように例示している。

a)事業所のコンプライアンス履歴。
b)サイトでの発生したリコールの記録、経歴、性質。
c)サイトでの製造、準備、培養、配合、または加工・処置された薬剤の固有のリスク。
d)過去4年間に第704条に従ってサイトが査察されたかどうかを含む、サイトの査察頻度および履歴。
e)サイトが外国政府または第809条に基づいて認定された外国政府の機関によって査察されたかどうか。
f)査察資源の配分の目的で、FDAが必要かつ適切と考える他の基準。

 

OSはSSMを使用して各サイトのリスクスコアを生成する。リスク要素の採点は、FDAによって収集された経験的証拠、分野の専門家の判断、またはその両方の組み合わせに基づく。現在、SSMに含めるリスク要因として、以下が挙げられています。

a)サイトタイプ(製造、包装表示業者、委託試験機関)。
b)前回の監視査察からの経過時間(または、以前に査察されたことがない場合)。
c)法令の遵守の履歴。
d)外国の規制当局の査察履歴(FD&C法第809条に基づくと認められる権限を有する)。
e)患者の投与系。
f)危険の指標(FARs、BPDRs、MedWatch報告書、2回のリコールなど)
g)固有の製品リスク:
i。 投薬形態。
ii。 投与経路。
iii。 無菌か非無菌製品。
iv。APIの占める重大性負荷(剤形または単位用量におけるAPIの濃度)。
v。生物学的医薬または医薬品。V
i。 治療のクラス。
vii。 狭い治療指数(NTI)薬か?
viii。 緊急用薬。

3.このモデルは継続的改善される

SSMガバナンスには、CDERとORAが共同でモデルを評価する年次審査と承認プロセスが必要である。最近のSSMのリスク要因、重み、および方法論が評価され、改善、修正、および改善のための領域が特定されるような継続的な改善が存在する。

これには、モデルに使用されている方法論、リスク要因、およびウェイトの見直し、モデルの現在のバージョンの評価、モデルへの変更の推奨(更新されたデータ、新しいデータソース、および/または修正されたメソドロジを含む)SSMの修正案を科学的にサポートするために、必要な専門家チームと、必要な研究と研究(該当する場合)を実施する。

責任体制

  • OPQ / OS。Office of Surveillanceは、SSMへの入力用のサイトおよび製品データを提供し、ORAからのサイト削除要求は年間を通して処理しる。
  • OSはSSMを実施し、その後の査察プログラムをサポートし、モデルの継続的なレビューと改善を管理する。

さらに、OSは、SAP(Surveillance Action Plan)内でSSILとして割り当てをし、査察の進捗状況を追跡し、四半期ごとのSAPレポートを発行します。

  • ORA。規制当局は、査察を計画、追跡、実施している。

手順
1. SSMの実行とSSILの生成
1.1 OSは現在のサイトカタログを使用し、承認されたリスク要因と重みを使用してサイトレベルでスコアを生成し、入力データを作成します。OSはスコアでサイトをランク付けします。

1.2 OSは、リストの品質管理評価を実行します。
a)モデルの実行とレビューで特定されたデータの不一致は、解決のためにそれぞれのデータの所有者に戻される。

b)最後の査察が公表された公式または最終の判定(OAI)により、分類される。OAIサイトのリストは、ORA、OS、およびOCによって審査され、OAIサイトは定期的な監視査察計画から削除されます(OAIサイトの再査察は実施の一環として決定される)。

c)現時点でimport alertを宣言されたサイトは、定期的な監視査察計画から削除される。d)新規に登録された、または事前の定期的な監視査察を受けていないサイトは、通常、30日以内に、および/または原因究明として査察される。OSはORAと協力して、新しいサイトが実際には、定期的な監視査察の対象であることを確認することがあります。

1.3 SSILはSAPを介してORAと共有される。

2.査察の計画と実施のプロセスの追跡
2.1 ORAは、SSILに基づいて割り当てられた査察を計画し実施します。

2.2 OSは実施した査察を追跡し、SAPを通じて四半期毎の更新したdataを提供します。

3.サイトの削除:ORAはSSILからサイトの削除を要求できる。

3.1 OSは削除要求の理由を調査する。

3.2 SSILが作成された後に実施された最新の査察によるものである場合、CGMP検査が完了したことを確認して取り除かれる。

3.3サイトの運営状況の変更(例えば、サイトが閉鎖された)、またはFDAのサイトへの理解とサイトの主張の間に相違があるために削除が要求された場合(例えば、OSの調査によりFDAの情報を改訂する必要があることが確認され場合、FDAのsiteへの観察事項の是正が合意された場合にのみ、listからの削除が行われる)<=これは、FDAの査察後、FDAが発出された#483の終了等を確認することを意図!!