FDAは、希少疾病(オーファン)新薬開発を促進するために“natural history studies”に関するguide(draft)を発出

FDAは、3月22日“FDA takes new steps to advance natural history studies for accelerating novel treatments for rare disease

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/FDAInBrief/ucm634182.htm?utm_campaign=032219_FIB_FDA%20issues%20draft%20guidance%20on%20natural%20history%20studies&utm_medium=email&utm_source=Eloqua

を発表した。

併せて、下記のguide(draft)が発出された。

Rare Diseases:  Natural History Studies for Drug Development

https://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM634062.pdf

 

この声明の背景には、

希少疾病の定義は、米国国内で20万人未満の人が罹患している疾患または状態を希少疾患が定義されている。NIH等が認めている希少疾患は約7,000件。個々希少疾病は、少数であるが、累積すると希少疾患はアメリカ合衆国国民の10人に約1人が罹患していると考えられている。

最近の医学・医薬品の進歩にもかかわらず、ほとんどの希少疾病はまだ承認された治療法・医薬品がない状況である。FDAは、これらの不満足な医療ニーズに対処するための革新を進めるために、開発にツールと明確なアドバイスを提供することを最優先事項としている。希少疾病に対する治療法を開発するに欠損していることは、臨床試験のデザインを可能にするためのnatural history studiesデータの欠如とFDAは考えている。natural history studiesのデータは、希少疾病が発生し、時間の経過とともに進行する方法を追跡する観察研究に基づき、natural history studiesモデルは、医薬品・治療法の開発プログラムに情報を提供し、患者へのプラセボ投与が実際的でない場合の治験研究の比較対象として役立つ。FDAは考える対応策は、FDAのOrphan Products Grantsプログラムを通してnatural history studiesのfundを提供することとnatural history studiesに関するguideを発出することである。natural history studiesは、比較的未知のままであるため、guideを提供することは治療法の開発を進めるのを助けることになると考えられ、研究から得られた情報は、創薬から医薬品の販売承認を支援することを目的とした臨床試験のデザインまで、医薬品開発のあらゆる段階で重要な役割を果たすと期待される。

4月に、FDAは、日常生活への希少疾病の影響についての公開会議の開催を予定している。 患者や介護者からの直接のヒアリングは、潜在的には様々な希少疾病の共通点に焦点を当てた新しいエンドポイントの作成や治験デザインを通じて、政府機関や医療製品開発者が希少疾病の治療法の開発をさらに理解し前進させるのに役立ちと考えられる。

 

発出されたGuideの構成

注;このguideは、この研究の進め方と統一化、標準化することを目的としているため、具体的の方法、規模等には深く言及していない。また、人権、得られたdata securityに関しては、強く要求している

III.自然史研究の利用

A.医薬品開発

1、患者集団の特定

2、臨床よりの発出dataの評価の特定または開発

3、バイオマーカーの特定または開発

4、外部管理試験のデザイン:自然史研究データの利用

B,その他の用途

IV.自然史研究のタイプ

A.回顧的および将来の自然史研究

B.横断的研究および縦断的な自然史研究

1.横断的研究

2、縦断的研究

V.研究プロトコル、データ要素、および研究計画。

A.研究プロトコル

B.データ要素

C.プロトコル要素

D.統計分析計画

E.研究デザインのための考察

1.早期計画と実施

2.自然史研究の開始時期

3.患者の発見とその関与の維持

4.調査サイトとローカルデータ収集

VI.データ収集、保存、および識別

A.データ収集

B.データ記憶

C.データ配布

VII.人権保護について

A.被験者の機密性とデータ保護

  1. IRBレビュー

C.インフォームド・コンセント

VIII FDAとのやり取り

世界的な希少疾病に関して、WHOは、https://www.who.int/bulletin/volumes/90/6/12-020612/en/、https://www.who.int/medicines/areas/priority_medicines/Ch6_19Rare.pdf

1、EUでは、罹患者数が1万人あたり5人未満の場合、希少疾病と定義され、5000から8000例の希少疾病が報告され、多くは遺伝的といわれている。 非常に大まかな見積もりでは、世界中の15人に1人が希少疾病(オーファン)に罹患している可能性があり、患者数の延人数は – 世界中で4億人、そのうち3,000万人がヨーロッパ、2千5百万人がアメリカと報告されている。