そろそろ、製薬会社様の「透明性ガイドライン」の公表の時期が迫ってきました。

そろそろ、製薬会社様の株主総会の時期が近づいてまいりました。ということは、製薬会社様の「透明性ガイドライン」の公表の時期ということでもあります。

製薬会社と医療機関との協力関係はライフサイエンスの発展に大変寄与しています。しかし、それが行き過ぎてしまって事件が起こることもあり、製薬会社と医療機関との関係が適切ではないと問題視されることもありました。そこで、その関係の透明性を確保するという意味で日本製薬工業協会が自主基準「透明性ガイドライン」を策定しました。(日本製薬工業会に加盟していない会社は義務なし)

しかし、これには難しい問題がありました。
・製薬会社からお金をお支払している医療機関等の名前が公表されること
・支払先が公表されるので、たくさんの医療機関、団体、個人に承諾を得るのが大変、個人情報でもある
・支払情報等の集計・公開のためのシステム(仕組み)づくりが大変
・公開はしたいが、このリストが別の目的で利用されるのは防ぎたい
など、沢山の難関がありましたが、これをすべてクリアして、製薬会社の皆様はこの情報を公開されてるわけです。

コンピュータ化システムから見てみると、その集計は難しい物があります。公開対象の分類はおおよそ会計システムの適用(研究費、寄付金等)で判別が可能なものの、その詳細までは正確に分類されていません。例えば、奨学寄付金であれば、「奨学寄附金○○大学△△教室:100件¥1,000円」というぐあいに集計されなければなりませんが、会計システムでは、○○大学△△教室という部分は、文字で登録されているので、入力する人によっては内容が異なってしますのです。支払先を見ればいいのでは、という話も出そうでうが、支払先とそのお金の提供先の名称が100%同じという保障はありません。

<例>
京都大学 △△教室
国立大学法人 京都大学 △△教室
国立大学法人 京都大学 医学部 △△教室
きょうと大学 △△教室

これでは100%正確に、システムで自動的には集計できませんから、人の手を使って確認する作業が発生します。システムでも似たような名称を名寄せすることはできますので、システムで自動的にリストを出力します。それをみながら、最終的に人の手で集計作業を完了させることになります。やはり、曖昧なことをするとなると、コンピューター(システム)よりも、人間の方が1枚も、2枚も上手のようですね。たしかに、人が作業をやったとしても、100%という保障は得られないでしょう。しかし、安心感は全然異なります。人間の判断力は本当に素晴らしいものですね。

IBMのワトソンや、SoftbankのPapperくんが、もっと身近になって、いろいろとお仕事を手伝ってくれる時代が待ち遠しいような、恐ろしいようなこの頃です。

Attention: The internal data of table “26” is corrupted!
日本製薬工業協会のサイトより転載

 

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