Warning Letter(FDA)2018.2.12

欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。

今回は、OTC/ローションを対象にした稀有なWLです。

項目 GMP コンプライアンス 詳細 WARNING Letter
Spain 分類 OTC

FDAは、May 29 to 31, 2017にCasmara Cosmetics, S.Aを査察しましたが、その際、重大なGMP違反;品質・製造管理に不備が観察され、改善計画が不十分と判断され2018年2月12日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。

■概要
製造所名:Casmara Cosmetics, S.A
住所;Calle Ciudad de Lira, No. 29 y 31, Paterna (Valencia)、Spain
http://www.limpiezafacialprofesional.com/?lang=en

■査察対象製品: OTC
■WLの内容;OTC(ローション)製品・原材料の品質管理(QMS)、工程管理に不備・欠陥が認められた。

■主な指摘事項;

  1. OTC製品は、出荷前に医薬品の規格に適合していることを検査することを怠った(21 CFR 211.165(a)に抵触) 。

ローション (OTC製品)の各有効成分の確認、定量を試験せずにリリースしました。有効成分の確認・定量試験は、製造したOTC品が保持すべき化学的および微生物的規格を確実に満たすために不可欠です

  1. 医薬品の各成分を確認するための少なくとも1回の検査をも実施しなかった。適切な間隔で原材料の供給業者のテスト結果を検証することによって、受け入れ検査の代わりに用いた供給業者のCoAの信憑性を検証できなかった(21 CFR 211.84(d)(1)および(2)に抵触)。

OTC 品を製造にするに使用した原材料の確認、含量等を含めた性質を、原材料の受け入れ試験を怠った。代わりに、認定されていない供給業者の分析成績書を用いた。

  1. 貯蔵条件と有効期限を決定するために定められた保存安定性試験の手順に従っていなかった(21 CFR 211.166(a)に抵触)。

保存安定性の手順は、適切でない。有効期限を保証するdataを持っているが、そのdataは有効成分を含んでいないから不十分である。さらに有効期間がまだ残っているOTC 製品で、その品質検査の結果、物理化学性質が保持されていることを証明できなかった。

  1. 製造したOTC品の特性・品質を保証するための製造管理および工程内管理を表した文書がなかった(21 CFR 211.100(a)に抵触)。

OTC品の製造プロセスを検証していません。あなたはプロセス検証試験を実施しておらず、安定した製造作業と一貫した医薬品品質を保証するために、プロセス管理・監視するための継続的なプログラムがなかった。

すでに、US向けの輸出に関して“FDA placed your firm on Import Alert 66-40 on October 12, 2017.”の対象になっている。

WLの改善が終了まで、US への輸出、FDAへの登録申請ができない。

詳細は、FDA のURLを参照願います。

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm597084.htm

 

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