Warning Letter(FDA)2018.2.16

欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。

項目 GMP コンプライアンス 詳細 WARNING Letter
India 分類 API

FDAは 2017年9月11~15日にAlchymars ICM SM Private Limitedを査察しましたが、その際、重大なGMP違反; 機器管理、衛生管理、品質管理、data integrityが観察され、改善計画が不十分と判断され2018年2月16日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。特に、前回の査察での観察事項が繰り返されていた。

■ 概要
製造所名、Alchymars ICM SM Private Limited
住所;A-14 & 20 Complex, Alathur, Tamil Nadu、India
HP: http://www.aistrifarma.com/

査察対象製品: API
WLの内容;GMP(QMS):機器管理、衛生管理、品質管理、data integrityに不適切が認められた。

主な指摘事項;

1、手順・規格に基づいてAPIを保証する品質試験室の記録の管理が出来ていない、完全性が保証されていない。

FDA 査察官は、試験室のデータを改ざんしていることを観察した。例として、採取地点(#)より得られた精製水の微生物試験において、ペトリ皿中に観察された生菌数を実際の数値とは異なる数値で記録していた。多数の箇所で、実際の観察された値より少ない数値を記録していたことを、FDA査察官は観察された。対象微生物を検出する選択培地では、生育の認められなかったと報告されているが、FDA査察官はペトリ皿状の生育を観察した。この精製水が、APIの製造にもちいられるから、懸念された。

2、機器を適切に保守点検することを怠った、また主要機器の保守点検記録を怠った

FDAの査察官は、多品目製造装置の製品に接触する面に損傷を観察した。 例えば、製造機器#111のマンホールのO-リングが劣化していて、補修テープが、巻かれていた。製造機器#102のO-リングには亀裂が観察され、同様に補修テープが、巻かれていた。

3、品質部門は、品質に関する苦情を調査する、解決することを怠った。

貴社 品質部門は、API に関連する 苦情調査を全く行っていなかった。例えば、最終APIに発見された黒い異物に関して、苦情報告書 CC1/P/11 (2015年12月、31)に“軽微・原因不明”と分類した。品質部門は、製造記録、製造機器の保守点検・清掃記録を照査等の詳しい調査を行わなかった。以前の同様の苦情で O-リングが、根本原因であることを発見しているにも関わらずの記録であった。

4、中間体・APIを製造する機器が設置された施設・建屋の適切な保守点検を怠った。

建屋#X内の機器洗浄室では、タイルの損傷、水溜まりが認められる 不衛生な状況が観察された。手洗い区域は、清浄度 ISO-8にも拘らず、見るからに汚れていた。

5、作業員が使用する洗浄・トイレの施設が清潔でない。

6、 2015年2月の査察においても同様の事象が観察された。

2015年、2017年の貴社の回答では、改善が終了したことになっている。繰り返したことは、医薬品の製造が適切でないことを判断される。

WLの改善が終了まで、US への輸出、FDAへの登録申請ができない。当該の製造所は、外国製造業者認定に下記の様に掲載されています。

Alchymars ICM SM Private Limited

業者コード(法人部分) 業者コード(事業所部分) 認定・登録番号
111215 001 AG12300055

 

詳細は、FDA のURLを参照願います。
https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm597706.htm

 

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