Warning Letter(FDA)2018.3.12

欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。

今回は、医薬品の分析を受託しているCROへのWLです。このため、直接、製品には影響はない状況ですが、海外の製造所でこのCROを用いての医薬品、原薬の品質を行っていた場合、最悪その結果が無効になることがあります。

項目 GMP コンプライアンス 詳細 WARNING Letter
France 分類 CR

■概要
FDAは、2017年9月14、15日にQuali-Controle & Quali-Controle C.E.BACを査察しましたが、その際、重大なGMP違反が観察され、改善計画が不十分と判断され2018年3月12日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。

製造所名:Quali-Controle & Quali-Controle C.E.BAC
住所;29 Rue Paul Vaillant-Couturier Meru 60110 France
HP:www.quali-controle.com/laboratory/
査察対象:CRO

■WLの内容;委託分析でのOOSの取り扱い不備。
主な指摘事項;
1.貴社は、試験方法の精度性、感度、特異性、再現性の検証できなかった。文書化もされていない(21 CFR 211.165(e))。
例;顧客の医薬品を分析するに用いられた特殊な試験法は、バリデーションされていなかった。

2. OOSの取り扱いが不備:バッチが既に出荷判定されたにかかわらず、規格に適合していない逸脱を調査していなかった。(21 CFR 211.192)
(b)(4)15/0871のサンプルの原子吸光分析の結果は、規格外(OOS)であった。さらに 再テストの結果もOOSでした。 第3のサンプルを採取して再試験し、規格内の結果を得た。適切な理由や文書化された調査を行わずOOSの結果を却下して、適合判定をおkなった。

また、このWL で、FDAはCROの位置づけを、下記の様に述べています。

「FDAは、CROを、医薬品製造者の施設の延長として考えている。 CGMPを遵守しなかった場合、顧客の医薬品の品質、安全性、および有効性に影響を与える可能性があります。 CROはCGMPに完全に準拠して行動し、受託した医薬品の試験中に発生した重大な問題をすべて顧客に知らせる責任があり、顧客がこの重大な問題を理解することが不可欠です。」

 

詳細は、FDA のURLを参照願います。
https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm599876.htm

 

前の記事

Warning Letter(FDA)2018.2.16

次の記事

カナダ保健局GMP QAに学ぶ