Warning Letter(FDA)2018.5.14
欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。
項目 | GMP コンプライアンス | 詳細 | WARNING Letter |
国 | China | 分類 | API |
FDAは、2017年11月7日~10日にJilin Shulan Syntheticを査察しましたが、その際、重大なGMP違反が観察され、改善計画が不十分と判断され2018年5月14日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。同工場は2011年にもWLを受けている
概要
製造所名:Jilin Shulan Synthetic
住所;No. 2066 People’s Main Road Shulan City, Jilin Province, 132600 China
HP: http://www.jlshy.cc/
査察対象:API
WLの内容;製造、包装、保管はGMPに適合していない、OOS、dataの完全性、製造記録の不備。
主な指摘事項;
- 逸脱やOOSの結果を文書化していない、徹底的な調査を実施していない。
文書化されていない製造の逸脱
製造プロセスの逸脱が文書化されていない、重要なプロセスの逸脱が調査されず解決されたことを確認できなかった。具体的には API (b)(4)。FDA のAPI査察官は(b)(4)(プロセスの違反した)と作業者に50元の罰金を科されたというバッチ記録のメモを見つけした。正式な逸脱報告書は文書化されていない。この逸脱が製品の品質に及ぼす影響を調査したり、このプロセスパラメータの重要性を評価したりしていなかった。 - データへの不正アクセスや変更を防止するためにコンピュータ化されたシステムに対して十分な管理を行っていない、データの消去を防ぐための適切な管理ができない。
FDA 査察官は、スタンドアローン機器((b)(4)高速液体クロマトグラフィシステム、(b)(4)ガスクロマトグラフィシステム、および(b)(4)赤外線システム)の監査証跡が有効になっていないことを確認した。また、これらの機器で分析されたデータの変更を記録および監視するための機能がなかった。あなたの会社は、これらの分析機器からの電子データをポータブルドライブにバックアップしていた(b)(4)。ただし、ドライブはパスワードで保護されていなかった、さらに施錠されていない引き出しには保管されていた。
FDA 査察官は、ファイルを変更したり削除したりする機能を含む、システムへの全能なアクセス権が存在していた。例えば、FDA 査察官は、HPLCに接続されたコンピュータ上のごみ箱フォルダ内の(b)(4)のシステム適合性テストに関連するファイルを見つけた。
3.作業が行われた時に、作業の記録がなされていない。
FDAの査察官は、貴社が作業と同時に製造業の記録を記録していないことの多数の例を発見した。たとえば、担当者が事前に署名した空のバッチ生産記録書、部分的に完了したバッチ生産記録書、および鉛筆によるデータ変更を行ったバッチ生産記録書を見つけた。FDAの査察官は、(b)(4)バッチ(b)(4)について同じ操作の記録を2つの別々のバッチ生産記録書に確認した。第一のバッチ生産記録書にはあるオペレータによって部分的に記入され、第2のバッチ生産記録書には異なるオペレータによって記入された。
FDAの対応
2018年3月1日付で、Import Alert 66-40の対象となり、輸入禁止措置改善がFDAに認められるまで、新規申請は承認されない
日本の海外製造所登録;
業者コード(法人部分) | 業者コード(事業所部分) | 認定・登録番号 |
341337 | 001 | AG10500115 |
詳細は、FDA のURLを参照願います。
https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm608713.htm