FDAが医薬品の欠品問題のTask forceを立ち上げ

FDAは医薬品の欠品問題に対するtask forceを立ち上げ。

FDAのコミッショナーは、USで深刻化している医薬品の欠品問題を解決するため、またの原因究明のためにtask forceを立ち上げたことを発表した。

Statement by FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on formation of a new drug shortages task force and FDA’s efforts to advance long-term solutions to prevent shortages

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/UCM613346.htm?utm_campaign=07122018_Statement_FDA%20announces%20new%20drug%20shortages%20task%20force&utm_medium=email&utm_source=Eloqua

毎週、FDAのHPには、欠品状況の告示が載せられている。その数は、半端な数ではない。2011年に医薬品の欠品問題が深刻化して、FDAの努力で減少してはいるが、その努力にもかかわらず、欠品問題は依然と残っている。欠品問題の解決策としてFDAは、欠品問題の事前通告制度の採用であった。代替剤の調達等で対応して、2017年には、100余りの欠品を未然に防いだと報告された。その中には、ハリケーンの進路・被害予想、欠品を予防するための代替品への切り替え <迅速審査>等の活動が含まれている。

FDAは、欠品の根本原因とその是正策をtaskforceに求めることにしている。現状、特に欠品が起きている医薬品のカテゴリーは、非経口剤(無菌注射剤)であり、その原因、遠因は、低利益率のジェネリック医薬品であり、製造設備の投資が行われていない・企業数の減少があげられる。さらに第2の原因は、製造所を取り巻く環境・自然災害にあるとしている。多くの製薬企業が存在するプエルトリコは、近年ハリケーンの襲来を受け、製造を中断することになった。

しかしこれらの根本的な是正策は、まだ提出されていない。今回のtaskforceの設立で、大きく解決できることを目指している。責任者は、コミッショナーであるKeagan Lenihan

目指している解決策には、

  • 製造能力の改善のための特に後発医薬品企業へのincentiveの供与
  • 欠品を引きおこし技術的な問題の改善、
  • 欠品問題を予防するために申請者のリスク評価をする権限をFDAに与える
  • 関係者;FDA,議会、患者、製薬企業との会議の早い時期の開催。

等が、発表されている。今後の欠品問題の解決策に注目したい。

<本件は、日本での欠品対策にも関連する>

 

参考;

欠品で特に問題となっている医薬品として、3種

1、生理食塩水、2、麻酔剤(疼痛緩和)、3、エピペン(EpiPen);ハチ刺傷、食物アレルギーなどによるアナフィラキシーに対する緊急補助治療

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm611215.htm

2、FDAの原因調査

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm609453.htm

 

以上