Warning Letter(FDA)2018.10.6

欧州医薬局、FDAの査察結果で、不適合と判断された製造施設の情報を開示しています。現在、厚労省より求められています、供給者管理の参考資料として、活用いただければ幸甚です。

項目 GMP コンプライアンス 詳細 WARNING Letter
Korea 分類 無菌医薬品

 

FDAは、2018年1月29日~2月6日にHanlim Pharmを査察しましたが、その際、重大なGMP違反;無菌操作の不備が観察され、改善計画が不十分と判断され2018年10月6日付けで、FDAはWarning Letterを発出しました。同工場は2016年にもWLを受けている

■概要

製造所名:Hanlim Pharm
住所;2-27 Yeongmun-ro, Yonginsi Ceoin-gu, Gyeonggi-do Korea
HP: http://hanlim.com/eng/company/company01.php

■査察対象:無菌製剤
WLの内容;滅菌製造、dataの完全性の不備。<無菌医薬品として懸念される>

■主な指摘事項;

1.貴社は、無菌医薬品の製造で無菌および滅菌プロセスのバリデーションを含む微生物学的汚染防止の適切に文書化した手順に従っていなかった書面による手続きに従っていなかった、(21 CFR 211.113(b))。

滅菌した(b)(4)溶液のセットアップおよび充填作業中、操作者の無菌操作が不十分であり、微生物汚染のリスクに曝していた。充填準備中、操作者は製品をISO-7とISO-5の間を移動させた。その後、操作者は、ISO-5ゾーンで、手を除菌することなく作業を続けた。これは、ISO -5 区域に微生物汚染を引き起こす可能性がある。また、1月30日に、ライン(b)(4)の(b)(4)溶液の充填中に、査察官は、90分間に10回以上 製品容器が開放状態で停止するのを確認した。操作者の介入によって汚染されているかもしれない開放状態の容器を除去することなく、ラインを再開した。

2.貴社は、無菌操作での環境の適切なモニタリングシステムの確立ができていなかった(21 CFR 211.42(c)(10)(iv))。

貴社は、製造ライン(b)(4)の(b)(4)バリア内の充填エリアで気中微生物の常時監視を行っていなかった。 査察官は、隣に置かれた環境モニタリング用のプレートに、作業員が微生物の増殖を抑制できる薬剤を噴霧するのを観察しました。 さらに、滅菌製造のために準備を行っている操作員の微生物汚染モニタリングは行っていなかった。 環境モニタリングが脆弱な場合は、施設内の微生物汚染レベルを過小評価する可能性がある。

3.貴社は、品質試験記録のデータ完全性を保証できていない(21 CFR 211.194(a))。査察官は、分析者と監督者がバックデートを行うのを観察した。 微生物試験室では、分析者が、観察終了前に試験結果を記録、前日の結果を移すことも観察した。 分析者は、査察官の質問に対して、微生物数の測定を省略すると答えた。 CGMP活動は、実施時に文書化しなければならない。

  1. データへの不正アクセスや変更を防止するためにコンピュータ化されたシステムに対して十分な管理を行っていない、データの消去を防ぐための適切な管理ができない。(21 CFR 211.68(b)).

3人のQC 監督職は、HPLCのラボソフトウェアシステム内でアドミニストレータ権限を持っていた。  さらに、実験室ソフトウェアシステムのうちの2つは、分析の記録日時を変更できるように、時間と日付機能のロックを解除していた。

FDAは、2016年7月の査察時で、コンピュータ化されたQCのシステムに対する不十分な管理で、CGMP違反と指摘していた。<再度指摘、改善されていない>

 

■FDAの対応
2018年5月3日付で、Import Alert 66-40の対象となり、輸入禁止措置
改善がFDAに認められるまで、新規申請は承認されない 

日本の海外製造所登録;

業者コード(法人部分) 業者コード(事業所部分) 認定・登録番号
641325 001 AG10300149

 

詳細は、FDA のURLを参照願います。https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm622860.htm